2011年07月11日
7月10日 第93回全国高校野球佐賀大会第
第93回全国高校野球佐賀大会第2日は10日、佐賀市のみどりの森県営球場などで1回戦6試合が行われ、唐津東、佐賀北、三養基、鹿島、鹿島実、神埼清明が2回戦に進出した。

【2011年07月10日佐賀新聞】
【1回戦】 10日県営①
高校名 1 2 3 4 5 6 計
東明館 1 0 0 0 0 0 1
唐津東 1 1 2 2 2 3× 11
(六回コールド)
東明館:砂田、稲葉-西
唐津東:松岡-多貝
【三塁打】増永、松尾浩、勝木(唐)
【二塁打】砂田(東)、坂口(唐)


9人で挑んだ最初で最後の夏
3人からスタートした新チーム
進学校である東明館は、部員不足を乗り越えようやく集まった9人で「夏」に挑んだ。
昨夏、東明館は3年生6人が引退すると部員は2年生の成富純平、1年生の砂田至ら3人だけとなった。
部員不足により昨秋、今春へ出場を辞退。
それでも3人は9人が揃うことを信じて走り込みや筋力トレーニング中心の練習を一日1時間半、黙々とこなした。
授業の合間には、同じ校舎になる付属中学の教室へ足を運び、翌春入学の3年生を勧誘して回った。
4月、待望の新入生5名が入部したが、一人足りなかった。この時、古賀洋監督は他の部活から選手を借りて出場することは考えなかったという。「自分たちの力でメンバーをみつけてほしい」と見守っていた。
揃うかどうかさえわからないなか練習をつづけたことの時を、成冨純平主将は、「けっこうきつかった」と笑った。
そしてようやく最後の一人が見つかったのはゴールデンウィークの直前。
これで夏の大会出場が可能になった。
だが、9人中、中学で野球を経験したのはわずか3人。夏まで2ヶ月で練習試合も10試合ほどしかできなかった。
不安を抱きながらも挑んだ夏の公式戦。
「試合にならないのではないか」東明館•古賀洋監督は試合前、そう不安を抱いたという。
だがその心配も杞憂に終わる。
初回、「実力差はあるのはわかっていた。積極的にいこうと思った」と昨年も公式戦を経験している1番に入る砂田至がいきなり初球を叩き右中間に2塁打を放つ。2番主将の成冨純平が2ストライクと追い込まれながらも、しぶとくバンド安打で続く。そして、3番1年生の西秀仁が右前へ唐津東の左腕松岡の直球を弾き返し、なんと先制点をたたき出した。
この攻撃ににスタンドは沸いた。
だが、その裏、先発砂田は、先頭打者に四球をきっかけに、失策、安打で同点においつかれる。
「この先制点でイケルと力が入ってしまった。9人しかいなく伝令も出すことが出来ず、指示がうまく伝えられなかった」と古賀監督は初回の守りの失点を悔やんだ。
その後もペースを握った唐津東に得点を重ねられ、結局、6回コールドで9人の夏は終わった。
試合後、「先輩たちのためにも試合をできたことに満足」と砂田至。だが初回カタチがつくれなかったと試合を振り返り始めるとその目には涙が浮かんだ。
3年生二人が引退すると人数不足で試合ができなくなる。 次の公式戦は中学三年生がはいっくる来春になる。
また試合ができない日が続く。3年生の成冨純平は先輩たちとの夏の経験があったからこそ続けてこられた。後輩たちにもぜひ来年も頑張って欲しいといった。
昨夏、今夏と部員不足を経験する砂田は、「この経験をいかして来年は絶対勝つ」と誓った。
最初で最後となる9人での公式戦。
その思いは、着実に後輩たちへ受け継がれている。
(文=藤吉 ミチオ)
【1回戦】 10日県営②
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
伊万里商 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
佐賀北高 0 1 0 0 0 1 0 0 × 2
伊万里商:岩永翔、原-井手勇
佐賀北:伊東-田中
【二塁打】本村(佐)

どん底からつかんだ背番号1
「落ち着いて投げることだけを考えた」
この夏、背番号1を背負った左腕が丁寧な投球で勝利をたぐり寄せた。被安打6、無四球。
佐賀北の左腕エースは、得意のスローカーブをピンチの場面でも度胸よく投げ込み伊万里商打線を幻惑した。
「打たせてとる持ち味がだせた」と自身初となる完封に満面の笑みを浮かべた。
最大のピンチは2点リードで迎えた7回。
伊万里商3番横尾、4番鶴田に連続安打を許し無死1、2塁で、5番前田を迎えた場面。
この試合初めてベンチから伝令が走った。
「守りに入るな」の指揮官の言葉に、エースは攻めの投球をみせる。
得意のスローカーブでカウントを稼ぎ、120キロ台の速球で5番前田潤を詰まらせ遊飛、続く6番井手勇も同じく詰まった当たりの三塁ゴロでダブルプレーに打ち取りピンチを凌ぎ、試合を決定づけた。
「継投も考えていたが、伊東が良く投げてくれた」と百崎監督。
伊東も「カウントを取りにいった球が甘く入った」とピンチを迎えた場面を反省するも、
「いつも終盤にピンチを招いて降板していた。初めて一人で9回を投げ抜いたことは自信になった」
1年時から期待の左腕だった。だが、ヒジの故障もありベンチ入りしたのは3年生になってから。
それも控え投手からのスタートだった。
「スピードを求めて本格派を目指していた」と百崎監督がいうように春先まで、速球で押す投球スタイルだった。
そのスタイルを変えるきっかけが、4月上旬の練習試合だった。
1イニングに8失点。直球で押す投球が全く通用しなかった。「投手として終わったと思った」と伊東航希はその時を振り返る。
「初めて自分から『投球をおしえてくれ』と言いにきた」とこの試合後に指揮官に教えを請う。
そこか二人三脚でフォームを改造。一本調子だった投球フォームにタメをつくるため、右足を上げた時に一度打者に背中を向け、リリース時のヒジの位置を下げた。
「120キロの球を140キロに見せろ」緩急の重要性を説いたという。
するとフォームを変えた直後の佐賀市長旗では強豪佐賀商を9回まで零封。NHK杯でも唐津商を押さえ込む。
「唐津商戦で抑えられたことで自信がもてるようになった」と伊東。
最後の夏を前にどん底からつかんだ自信とともにエースナンバーも手にした。
4年ぶりの聖地へむけて好発進をきった佐賀北。
「次も打たせてとる自分の投球をしたい」と伊東は、自信とともにつかんだ新たな投球スタイルで次戦へ全精力を注ぐ。
(文=藤吉ミチオ)
【1回戦】 10日県営③
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
三養基 0 0 0 0 0 0 0 1 3 4
佐賀東 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
三養基:黒木-弓
佐賀東:片倉-相場
【二塁打】諸江(三)
1つのアウトの重み
「1つのアウトの重みが違う」
試合後、逆転で勝利を収めた試合を振り返った三養基藤田敏郎督。
初回、先発黒木仁が先頭を歩かせると、一塁へ牽制悪送球。走者を一気に三塁へ進める。
打者3番相葉の時に三本間の挟殺プレーで黒木が落球し、立て続けに失策を犯し先取点を与えてしまう。
序盤、三養基はこの失策を含め5個を記録した。
一気に相手に試合ペースを握られてもおかしくない展開。
だが、先発の黒木仁は、粘り強く再三のピンチを凌ぐ。
「自分の失策から始まった。なんとか取り返そうと失策が出ても踏ん張れた」
とその後の好投よりも、初回の失策に反省する黒木。
「やはり夏初戦ということで、固さもあった。黒木は課題である立ち上がり慌てるところがでてしまった。
それでも序盤の失策が続いたなかで1失点の抑えたことは大きかった。だが、ウチだけでなく相手にも固さがあり、普通では考えられない展開だった」と藤田監督。
今年4月、神崎高から転任し監督に就任。守備力には自信があった。
練習では打撃強化を掲げ打撃練習の時間を増やした。
その成果が9回発揮される。
昨年まで9番を打つことが多かった1番諸江が満塁から走者一掃の適時2塁打を放った。
「シンカー系の球が多かった。監督の指示通り身体が突っ込まないように気をつけて思い切り振った」
と諸江。
監督就任して4ヶ月。まだまだ選手たちの力の把握は手探りだという。
それでも受け身になりがちだったという諸江の積極的な一打、
先発黒木の周りを見てなげられたことに成長を感じた。
次戦に向けて問われると 計6失策を記録した守備に
「1つのアウトの重みを感じたと思う、夏勝つのは本当に難しい。帰ってやりなおしです」
と勝利にも気を引き締めた。
逆転のきっかけも相手の失策。
独特の雰囲気。負けられない。負けたくないというプレッシャーのなか、ひとつアウトを取ることの難しさ。
これは夏だけにある難しさだ。
だが、これを克服していくことで、聖地がみえてくる。
(文=藤吉ミチオ)
三養基-佐賀東 9回表、三養基が連打で3点を追加。4-1と佐賀東を逆転する
佐賀市のみどりの森県営球場 【2011年07月10日佐賀新聞】

【1回戦】 10日ブルー①
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
鹿島高 2 2 0 0 0 0 0 0 0 4
唐津南 0 0 2 0 0 0 1 0 0 3
鹿島:本多-本村
唐津南:藤田-保利
【三塁打】本多(鹿)青木(唐)
【二塁打】小峰(鹿)

【1回戦】 10日ブルー②
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
鹿島実 0 1 1 0 0 1 1 0 2 6
神埼高 0 0 0 0 0 0 0 0 3 3
鹿島実:中尾-坂本
神埼:木村、田中康-志岐
【三塁打】福田(鹿)
【二塁打】原田、中尾、坂口(鹿)江副(神)

【1回戦】 10日ブルー③
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
嬉野高校 0 0 0 0 0 0
神埼清明 4 2 0 5 × 11
(五回コールド)
嬉野:杉光、林-山上
神埼清明:江口、幸松-古賀
【三塁打】山崎2、古賀、山口蓮(神)
【二塁打】内山(神)


嬉野ナインを応援するソングリーディング部の部員たち)【2011年7月12日朝日新聞】
「かっとばせー」。一塁側スタンドから声援を送るのは、嬉野高ソングリーディング部。1、2年の女子部員17人が、おそろいの黄色と水色のポロシャツにピンクの帽子を身につけ、両手にポンポンを持ちながら野球部員を応援した。
同部は応援やイベントでダンスなどを披露して活動中。昨年は部員が4人だったが、今年は人数が大幅に増え、スタンドでの応援を決めたという。部長の2年生久部奈津美さん(17)は「夏1勝を目指す野球部の力になれるように、精いっぱい応援します」と力いっぱい声を張り上げた。2011年7月12日朝日新聞

「守備陣信じれば」悔やんだ1球 佐賀東の片倉卓哉投手
(三養基4―1佐賀東)
「1球で負けた」。佐賀東のエース片倉卓哉(3年)はつぶやいた。9回表、1死満塁。梅崎信司監督の「片倉、笑顔」というエールが球場に響いた。だが、「自分が抑えよう」と力み、2球目に高めの直球が甘く入った。左中間へ運ばれ、3失点。次々と本塁を踏む三養基の選手を見て、「守備陣を信じていれば」と後悔した。
「立ち上がりは悪かったが、3回以降は打たせて取る投球ができた。全力は出せた」。安定した投球で7回まで無失点に抑えた。終盤に守備の乱れが続いても、「守りをカバーする投球をしたかった。でも、1球で変わってしまった」。
県内でも少数派のアンダースローで、内角と見せて、外に投げられるという強みがある。「球の出どころが見づらい」と、強豪校の打者からも一目置かれる存在だった。開幕直前までの1カ月で、球速を上げるために走り込み、白米を丼で数杯かき込んで体重を7キロ増やした。
一昨年、昨年の夏の大会で、佐賀商に連続で敗退。1年生の時のチームは、同点で迎えた8回に本塁打を打たれ、ベスト4を逃した。「佐賀商と当たって、今年こそ勝ちたい」。城東中(佐賀市)の同級生がいる佐賀商との対戦を夢みていたが、2年前の夏と同じように1球が試合を決めてしまった。
「勝負どころで力が出ないことが分かった。情けない。進学して野球を続け、自分の弱さを克服したい」(伊豆丸展代)【2011年7月12日朝日新聞】
佐賀新聞高校野球サイト
http://www.saga-s.co.jp/koukouyakyu2011.html
トーナメント表はこちらです。
(佐賀県高等学校野球連盟サイト掲載へリンク)
http://kouyaren-saga.jp/wp-content/uploads/2011/06/93th-summer.pdf

【2011年07月10日佐賀新聞】
【1回戦】 10日県営①
高校名 1 2 3 4 5 6 計
東明館 1 0 0 0 0 0 1
唐津東 1 1 2 2 2 3× 11
(六回コールド)
東明館:砂田、稲葉-西
唐津東:松岡-多貝
【三塁打】増永、松尾浩、勝木(唐)
【二塁打】砂田(東)、坂口(唐)


9人で挑んだ最初で最後の夏
3人からスタートした新チーム
進学校である東明館は、部員不足を乗り越えようやく集まった9人で「夏」に挑んだ。
昨夏、東明館は3年生6人が引退すると部員は2年生の成富純平、1年生の砂田至ら3人だけとなった。
部員不足により昨秋、今春へ出場を辞退。
それでも3人は9人が揃うことを信じて走り込みや筋力トレーニング中心の練習を一日1時間半、黙々とこなした。
授業の合間には、同じ校舎になる付属中学の教室へ足を運び、翌春入学の3年生を勧誘して回った。
4月、待望の新入生5名が入部したが、一人足りなかった。この時、古賀洋監督は他の部活から選手を借りて出場することは考えなかったという。「自分たちの力でメンバーをみつけてほしい」と見守っていた。
揃うかどうかさえわからないなか練習をつづけたことの時を、成冨純平主将は、「けっこうきつかった」と笑った。
そしてようやく最後の一人が見つかったのはゴールデンウィークの直前。
これで夏の大会出場が可能になった。
だが、9人中、中学で野球を経験したのはわずか3人。夏まで2ヶ月で練習試合も10試合ほどしかできなかった。
不安を抱きながらも挑んだ夏の公式戦。
「試合にならないのではないか」東明館•古賀洋監督は試合前、そう不安を抱いたという。
だがその心配も杞憂に終わる。
初回、「実力差はあるのはわかっていた。積極的にいこうと思った」と昨年も公式戦を経験している1番に入る砂田至がいきなり初球を叩き右中間に2塁打を放つ。2番主将の成冨純平が2ストライクと追い込まれながらも、しぶとくバンド安打で続く。そして、3番1年生の西秀仁が右前へ唐津東の左腕松岡の直球を弾き返し、なんと先制点をたたき出した。
この攻撃ににスタンドは沸いた。
だが、その裏、先発砂田は、先頭打者に四球をきっかけに、失策、安打で同点においつかれる。
「この先制点でイケルと力が入ってしまった。9人しかいなく伝令も出すことが出来ず、指示がうまく伝えられなかった」と古賀監督は初回の守りの失点を悔やんだ。
その後もペースを握った唐津東に得点を重ねられ、結局、6回コールドで9人の夏は終わった。
試合後、「先輩たちのためにも試合をできたことに満足」と砂田至。だが初回カタチがつくれなかったと試合を振り返り始めるとその目には涙が浮かんだ。
3年生二人が引退すると人数不足で試合ができなくなる。 次の公式戦は中学三年生がはいっくる来春になる。
また試合ができない日が続く。3年生の成冨純平は先輩たちとの夏の経験があったからこそ続けてこられた。後輩たちにもぜひ来年も頑張って欲しいといった。
昨夏、今夏と部員不足を経験する砂田は、「この経験をいかして来年は絶対勝つ」と誓った。
最初で最後となる9人での公式戦。
その思いは、着実に後輩たちへ受け継がれている。
(文=藤吉 ミチオ)
【1回戦】 10日県営②
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
伊万里商 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
佐賀北高 0 1 0 0 0 1 0 0 × 2
伊万里商:岩永翔、原-井手勇
佐賀北:伊東-田中
【二塁打】本村(佐)

どん底からつかんだ背番号1
「落ち着いて投げることだけを考えた」
この夏、背番号1を背負った左腕が丁寧な投球で勝利をたぐり寄せた。被安打6、無四球。
佐賀北の左腕エースは、得意のスローカーブをピンチの場面でも度胸よく投げ込み伊万里商打線を幻惑した。
「打たせてとる持ち味がだせた」と自身初となる完封に満面の笑みを浮かべた。
最大のピンチは2点リードで迎えた7回。
伊万里商3番横尾、4番鶴田に連続安打を許し無死1、2塁で、5番前田を迎えた場面。
この試合初めてベンチから伝令が走った。
「守りに入るな」の指揮官の言葉に、エースは攻めの投球をみせる。
得意のスローカーブでカウントを稼ぎ、120キロ台の速球で5番前田潤を詰まらせ遊飛、続く6番井手勇も同じく詰まった当たりの三塁ゴロでダブルプレーに打ち取りピンチを凌ぎ、試合を決定づけた。
「継投も考えていたが、伊東が良く投げてくれた」と百崎監督。
伊東も「カウントを取りにいった球が甘く入った」とピンチを迎えた場面を反省するも、
「いつも終盤にピンチを招いて降板していた。初めて一人で9回を投げ抜いたことは自信になった」
1年時から期待の左腕だった。だが、ヒジの故障もありベンチ入りしたのは3年生になってから。
それも控え投手からのスタートだった。
「スピードを求めて本格派を目指していた」と百崎監督がいうように春先まで、速球で押す投球スタイルだった。
そのスタイルを変えるきっかけが、4月上旬の練習試合だった。
1イニングに8失点。直球で押す投球が全く通用しなかった。「投手として終わったと思った」と伊東航希はその時を振り返る。
「初めて自分から『投球をおしえてくれ』と言いにきた」とこの試合後に指揮官に教えを請う。
そこか二人三脚でフォームを改造。一本調子だった投球フォームにタメをつくるため、右足を上げた時に一度打者に背中を向け、リリース時のヒジの位置を下げた。
「120キロの球を140キロに見せろ」緩急の重要性を説いたという。
するとフォームを変えた直後の佐賀市長旗では強豪佐賀商を9回まで零封。NHK杯でも唐津商を押さえ込む。
「唐津商戦で抑えられたことで自信がもてるようになった」と伊東。
最後の夏を前にどん底からつかんだ自信とともにエースナンバーも手にした。
4年ぶりの聖地へむけて好発進をきった佐賀北。
「次も打たせてとる自分の投球をしたい」と伊東は、自信とともにつかんだ新たな投球スタイルで次戦へ全精力を注ぐ。
(文=藤吉ミチオ)
【1回戦】 10日県営③
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
三養基 0 0 0 0 0 0 0 1 3 4
佐賀東 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
三養基:黒木-弓
佐賀東:片倉-相場
【二塁打】諸江(三)
1つのアウトの重み
「1つのアウトの重みが違う」
試合後、逆転で勝利を収めた試合を振り返った三養基藤田敏郎督。
初回、先発黒木仁が先頭を歩かせると、一塁へ牽制悪送球。走者を一気に三塁へ進める。
打者3番相葉の時に三本間の挟殺プレーで黒木が落球し、立て続けに失策を犯し先取点を与えてしまう。
序盤、三養基はこの失策を含め5個を記録した。
一気に相手に試合ペースを握られてもおかしくない展開。
だが、先発の黒木仁は、粘り強く再三のピンチを凌ぐ。
「自分の失策から始まった。なんとか取り返そうと失策が出ても踏ん張れた」
とその後の好投よりも、初回の失策に反省する黒木。
「やはり夏初戦ということで、固さもあった。黒木は課題である立ち上がり慌てるところがでてしまった。
それでも序盤の失策が続いたなかで1失点の抑えたことは大きかった。だが、ウチだけでなく相手にも固さがあり、普通では考えられない展開だった」と藤田監督。
今年4月、神崎高から転任し監督に就任。守備力には自信があった。
練習では打撃強化を掲げ打撃練習の時間を増やした。
その成果が9回発揮される。
昨年まで9番を打つことが多かった1番諸江が満塁から走者一掃の適時2塁打を放った。
「シンカー系の球が多かった。監督の指示通り身体が突っ込まないように気をつけて思い切り振った」
と諸江。
監督就任して4ヶ月。まだまだ選手たちの力の把握は手探りだという。
それでも受け身になりがちだったという諸江の積極的な一打、
先発黒木の周りを見てなげられたことに成長を感じた。
次戦に向けて問われると 計6失策を記録した守備に
「1つのアウトの重みを感じたと思う、夏勝つのは本当に難しい。帰ってやりなおしです」
と勝利にも気を引き締めた。
逆転のきっかけも相手の失策。
独特の雰囲気。負けられない。負けたくないというプレッシャーのなか、ひとつアウトを取ることの難しさ。
これは夏だけにある難しさだ。
だが、これを克服していくことで、聖地がみえてくる。
(文=藤吉ミチオ)

三養基-佐賀東 9回表、三養基が連打で3点を追加。4-1と佐賀東を逆転する
佐賀市のみどりの森県営球場 【2011年07月10日佐賀新聞】

【1回戦】 10日ブルー①
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
鹿島高 2 2 0 0 0 0 0 0 0 4
唐津南 0 0 2 0 0 0 1 0 0 3
鹿島:本多-本村
唐津南:藤田-保利
【三塁打】本多(鹿)青木(唐)
【二塁打】小峰(鹿)

【1回戦】 10日ブルー②
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
鹿島実 0 1 1 0 0 1 1 0 2 6
神埼高 0 0 0 0 0 0 0 0 3 3
鹿島実:中尾-坂本
神埼:木村、田中康-志岐
【三塁打】福田(鹿)
【二塁打】原田、中尾、坂口(鹿)江副(神)

【1回戦】 10日ブルー③
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
嬉野高校 0 0 0 0 0 0
神埼清明 4 2 0 5 × 11
(五回コールド)
嬉野:杉光、林-山上
神埼清明:江口、幸松-古賀
【三塁打】山崎2、古賀、山口蓮(神)
【二塁打】内山(神)


嬉野ナインを応援するソングリーディング部の部員たち)【2011年7月12日朝日新聞】
「かっとばせー」。一塁側スタンドから声援を送るのは、嬉野高ソングリーディング部。1、2年の女子部員17人が、おそろいの黄色と水色のポロシャツにピンクの帽子を身につけ、両手にポンポンを持ちながら野球部員を応援した。
同部は応援やイベントでダンスなどを披露して活動中。昨年は部員が4人だったが、今年は人数が大幅に増え、スタンドでの応援を決めたという。部長の2年生久部奈津美さん(17)は「夏1勝を目指す野球部の力になれるように、精いっぱい応援します」と力いっぱい声を張り上げた。2011年7月12日朝日新聞

「守備陣信じれば」悔やんだ1球 佐賀東の片倉卓哉投手
(三養基4―1佐賀東)
「1球で負けた」。佐賀東のエース片倉卓哉(3年)はつぶやいた。9回表、1死満塁。梅崎信司監督の「片倉、笑顔」というエールが球場に響いた。だが、「自分が抑えよう」と力み、2球目に高めの直球が甘く入った。左中間へ運ばれ、3失点。次々と本塁を踏む三養基の選手を見て、「守備陣を信じていれば」と後悔した。
「立ち上がりは悪かったが、3回以降は打たせて取る投球ができた。全力は出せた」。安定した投球で7回まで無失点に抑えた。終盤に守備の乱れが続いても、「守りをカバーする投球をしたかった。でも、1球で変わってしまった」。
県内でも少数派のアンダースローで、内角と見せて、外に投げられるという強みがある。「球の出どころが見づらい」と、強豪校の打者からも一目置かれる存在だった。開幕直前までの1カ月で、球速を上げるために走り込み、白米を丼で数杯かき込んで体重を7キロ増やした。
一昨年、昨年の夏の大会で、佐賀商に連続で敗退。1年生の時のチームは、同点で迎えた8回に本塁打を打たれ、ベスト4を逃した。「佐賀商と当たって、今年こそ勝ちたい」。城東中(佐賀市)の同級生がいる佐賀商との対戦を夢みていたが、2年前の夏と同じように1球が試合を決めてしまった。
「勝負どころで力が出ないことが分かった。情けない。進学して野球を続け、自分の弱さを克服したい」(伊豆丸展代)【2011年7月12日朝日新聞】
佐賀新聞高校野球サイト
http://www.saga-s.co.jp/koukouyakyu2011.html
トーナメント表はこちらです。
(佐賀県高等学校野球連盟サイト掲載へリンク)
http://kouyaren-saga.jp/wp-content/uploads/2011/06/93th-summer.pdf
7月20日第93回全国高等学校野球選手権佐賀大会
7月17日第93回全国高等学校野球選手権佐賀大会
7月16日第93回全国高等学校野球選手権佐賀大会
7月15日第93回全国高等学校野球選手権佐賀大会
7月14日第93回全国高校野球選手権佐賀大会
7月13日第93回全国高校野球選手権佐賀大会
7月17日第93回全国高等学校野球選手権佐賀大会
7月16日第93回全国高等学校野球選手権佐賀大会
7月15日第93回全国高等学校野球選手権佐賀大会
7月14日第93回全国高校野球選手権佐賀大会
7月13日第93回全国高校野球選手権佐賀大会
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